最近の住宅では、畳の部屋、いわゆる和室を設けることが少なくなってきました。マンションでは洋室ばかりの間取りも主流になってきています。
しかし、縁側つきの和室でお庭を眺めながら、畳の上でゴロンと寝転んだり、ゆったりとした時間を過ごすというのも、日本人の憧れというか、癒される空間ですね。
和室は欲しい。
でも家相ってどうなのでしょうか?
家相は昔からあり、日本建築の代表ともいえる畳も昔からあるものなので、きっと方位も密接に関係しているのでは?と懸念するところですね。
しかし、意外と和室は凶方位は少ないのです。
和室は畳の敷き方や床の間の位置で吉凶が変わってきます。突き詰めていえば、床の間がなければ家相を気にしなくてもいいのです。
目次
和室(床の間)の吉相方位
畳の原料は、自然素材のイ草でできています。
畳の上でゴロンとなると何となく落ち着くのは、イ草の発する香りがリラックス効果をもたらすからです。これは科学的にも立証されています。
そのほかイ草には、空気中の湿気を吸収し放出して調整してくれる調湿機能や、断熱性能があり、畳は日本の土地にあった最適な床材といえるのではないでしょうか。
間取りでどうしても和室がとれないとき、リビングの隅に畳コーナーを設けたり、置き畳を置いたりする方もいらっしゃいます。
家相でみるのは、床の間を基本とした畳の向きや方位です。床の間がない家は家相を気にしなくても大丈夫です。
和室の方位ごとの吉凶図
各方位ごとに吉凶がわかれます。
- 北…凶
- 北東…凶
- 東…大吉
- 南東…大吉
- 南…吉
- 南西…吉
- 西…吉
- 北西…吉
東、南東の和室は【大吉】
東、南東ともに吉方位です。
東や南東は日射しがあり明るく、風通しがいい方位です。日射しに含まれる紫外線が畳を殺菌してくれ、風によって除湿できるので畳にとっては快適な場所となります。
南の和室は【吉】
日当たりのいい南に直接和室を設けると、暑すぎたり畳焼けが進んでしまいます。
南に和室を設けるときは、縁側や廊下を設置すると夏の日射しが直接部屋に入らず快適になります。風の通り道と日射しが確保でき吉相となります。
西の和室は【吉】
西の和室は、西日が問題になります。植木などで日射しをさえぎる工夫をしたり、風の通り道をつくれば吉相となります。
南西(裏鬼門)の和室は【吉】
南西も西日が射す方位なので、西日対策として、西側につくる窓は小さくし、風が南北にとおる窓、または廊下を設ければ吉相になります。
西側の壁面に床の間や押入れをつくれば、真夏の強い西日が遮断できるのでなおよし。
北西の和室は【半吉】
北西の和室は、夏場の西日は強いですが1年を通じて比較的温度差が少ない方位なので過ごしやすい場所です。西日の緩和対策をすれば吉方位となります。すだれ、よしずなど和の素材のものをいかし、日射しをやわらげる工夫をし、風通しに配慮するとよいでしょう。
北、北東(表鬼門)の和室は【凶】
北と、北東、家の中央はできれば避けたほうがいい方位です。とくに鬼門は凶相です。
北と北東は日射しがなくため寒く、中央は風通しが悪いため畳がカビやすく、ダニの温床となりやすいので注意が必要です。
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畳について
まずは畳についての基礎知識です。
畳のサイズ
畳の縦横比は、2:1で統一されていますが、大きさは地域によって異なります。
1畳の基本となるサイズは3尺×6尺(910mm×1820mm)ですが、種類によって規格がじゃっかん異なります。
代表的なもので
- 京間(本間)
- 中京間(三六間)
- 江戸間(関東間、田舎間、五八間)
- 団地間(公団サイズ、五六間)
があり、地方によって取り入れている規格が違います。
畳の規格 | 1畳のサイズ | 使われている地域 |
京間(本間) | 縦 191.0cm× 横 95.5cm | 関西、中国、九州 |
中京間(三六間) | 縦 182.0cm× 横 91.0cm | 愛知、福島、岩手など |
江戸間(関東間、田舎間、五八間) | 縦 176.0cm× 横 87.8cm | 関東、東北、北海道 |
団地間(公団サイズ、五六間) | 縦 170.0cm× 横 85.0cm | 公団、アパート、マンション |
同じ6畳でも、関東と九州では部屋の大きさが違うと感じるのは、畳の大きさの違いからくるものです。
ちなみに賃貸住宅などで用いられる1畳当たりの広さは1.62㎡(平方メートル)以上となり、公正取引規約で定められています。
畳の敷きかた
祝儀敷き
祝儀敷きは、畳の合わせ目が十字にならず、畳の四隅が1カ所に集まらないように配置する敷き方です。
合わせ目が十字にならない敷き方は縁起がいいとされ、婚礼などのお祝いの際に用いられています。現在の一般住宅でも祝儀敷きが取り入れられています。
不祝儀敷き
不祝儀敷きは、畳の隅が4つ合わさって十字になった敷き方です。道路でいう十字路(四つ辻)のような形にみえ、四(し)は、死(し)ともつながり縁起が悪く凶とされています。
寺院や仏閣などの大広間ではこの敷き方となっており、葬儀などの縁起が悪いときに用いられる敷き方です。
凶相の敷き方
床の間に向かって畳のへりを直角に向けることは家庭不和、口論を招く凶相となります。
4.5畳の半畳は鬼門を避ける
4.5畳は敷き方によって名称があります。
4.5畳は、真ん中に半畳を持ってきて、そのまま右側に渦を巻くように敷いていくのが正しい敷き方です。これを右巴とよび、茶室に使われている敷き方です。(上の図の左側)
寺院のマークの卍のような敷き方ですね。
これが逆になると左巴になります。
左巴は「切腹の間」ともよばれ、武士が切腹するときの部屋として使われていたので縁起が悪いとされています。
一般的によく用いられる右端の図のような敷き方は注意が必要です。
半畳を鬼門の方角にむけて敷き合わないようにします。半畳というのは、1畳間に半畳欠けているということになり、家相でいう「欠け」とみなします。鬼門の欠けは大凶となります。
床の間の位置で吉凶が変わる
床の間は、中国から伝わった部屋の隅に床を一段高くした板の間のことです。殿さまや身分の高い人が座る場所として1段高くしたのがはじまりです。
本来は、掛け軸や生け花などを飾る場所であり、僧侶や老僧の書かれた経文などのありがたい言葉を掛けて拝することにより、自己を省みる場所でもありました。また季節の花々を活け、目を愉しませる場所でもあります。
床の間の吉凶方位
和室の吉凶をみるときは、和室の方位よりも床の間が向いている方位を確認します。
吉相の床の間
東・南東・南・西・北西・北の和室はどの位置にあっても、床の間の正面が東か南、南東向きなら吉です。
和室の方位がどこであろうが、床の間が西を背にして東に向いている、または北を背にして南、北西を背に南東を向いているなら、吉相となります。
凶相の床の間
床の間が東や南向きでも鬼門の和室は凶相です。中央や西北、北でも床の間が西や北向きは凶です。
和室の方位が吉相でも、床の間の位置が東を背に西向き、南を背にして北向きなら凶相となります。
床の間は神聖な場所でもあるため、陰を背にして太陽の方向に向くことが、自然の摂理と調和するという考えです。
凶相の場合の回避法
床柱は大切
床柱とは、床の間の脇に立つ化粧柱のことです。家の要ともいえる柱のなかで、床柱は特に大切です。
選んではダメ
- 上が太くて下が細い柱
- 節目が逆に流れている柱
節目が逆に流れている「逆木」を用いるのは禁物です。親子の断絶や温かみのない家庭を暗示しています。そのため家運が栄えず、一家の主人の権威が薄れ、家庭内の秩序がみだれてしまいます。
床の間に子どもの絵を飾らない
本来床の間は一家の主人の権威を示す場所でした。主人自ら季節の節目や人生の節目に床飾り(坪や掛け軸)をして、客人をおもてなしし、披露する場でもありました。
床の間に飾るものは、一家で立場が上の人のもの。そこに子どもの絵を飾るのは、立場が逆転してしまいます。床の間に子どもの作品などを飾るのは控えましょう。
床の間を荷物置き場にしない
床の間がごちゃごちゃしていたり、埃だらけにすることは、人情のありがたさや信仰をなくすことになります。物置代わりに使うのはもってのほかです。
床の間に飾るものは、自然の風景に近いもの、和室の色合いにある緑・茶・黄色系のものがいいでしょう。山や草の色である緑、大地を思わせる茶、実りや収穫を意味する黄色を飾ることで和室の気を高めてくれます。
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